農芸化学会で発表しました!

フコイダンのお話

先月、札幌コンベンションセンターで開催された

日本農芸化学会2016年度大会において

「フコイダン含有食品に対するELISA(エライザ)測定系の応用」

のタイトルで発表しました。

 

日本農芸化学2016年度大会ポスター

 

実は、

フコイダンは多糖体(たくさんの糖が結合した成分)なので

含有量の測定がとても困難。

 

現在一般的に使われている測定法は、

フコイダン以外の糖も一緒に測定したり、

分解されて機能がなくなったフコイダンも同じように測定されたり、

問題点が多いのです。

 

純度が80%以上あるフコイダン原料なら測定できるのですが

飲料や錠剤など他の成分と混合されると

ほとんど測定不能な状態になってしまいます。

 

市販されているフコイダンドリンクなどに

フコイダン1g配合とか書かれていても実は正確に測定できない。

 

私たち(サウスプロダクト)は、

血中や尿中のフコイダンを高感度に測定する技術(ELISA法)を持っています。

これを、食品に応用してみようと考えました。

 

自社製品や市販されているフコイダンドリンクを買い集めて、

従来法とELISA法でそれぞれの製品に含まれるフコイダンの量を測定してみました。

 

その結果、

従来法ではものすごく高い濃度でフコイダンが検出されたり、

測定値はバラバラでしたがELISA法では比較的まとまった数値でした。

 

しかしながら、感度が高いため、

希釈しないと測定できない

測定できる範囲が狭い

などの問題点も明らかになりました。

 

ELISA法はオキナワモズクフコイダンとコンブやワカメなどの

他の海藻由来のフコイダンと判別することができます。

 

今後、改良を重ねて、

新しいフコイダン測定法として開発して行きたいと思います。

 

 

*ELISA (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay) 法とは・・・?

 

試料中に含まれるオキナワモズクフコイダン(抗原)の濃度を

フコイダン抗体を用いて検出・定量する方法です。

 

 

イメージテキスト

本場・沖縄県で、オキナワモズクやフコイダンの生産と研究開発に積極的に取り組むサウスプロダクトが、その魅力や特性を科学的にわかりやすくご紹介。
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