モズク栽培日記 ③ 苗床海底設置へ

モズクのお話

はいさい!皆様!!

ちゃ~がんじゅ~ですか(お元気ですか)?

 

 

今年の沖縄は暖冬と予想されていますが、

12月を前にようやく少し冬らしい日も訪れるようになりました。

沖縄は冬でも、気温が10℃を切ることは滅多にないのですが、

ただ北風が強く冷たいため

体感温度が低くなり寒さを強く感じるようになります。

そして、海に出るとさらにその風を強く感じ、

寒さが増すのです。

 

 

さぁ、そんな沖縄の冬の日も、

もずくの漁師さんは寒さを押して海に潜っていることでしょう!

 

 

 

勝連漁業協同組合に所属する海人(漁師)の宮城伸一さんに密着しての第3弾!

今回は、いよいよ種付けしたロープを海に入れる様子をお届けしましょう。

(*前回までの様子はこちらから。)

 

 

たまたま、密着で海に出た日は、曇り空で海も荒れ気味。

海に潜る気マンマンで水中カメラも用意していただいたのですが、

果たして・・・。

 

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勝連漁港を後にして、船を進めること約20分。

津堅島沖のもずくの苗床の設置場所にやってきました。

海人の宮城親子は既に海の中。

船が無人となってプカプカと浮いていました。

 

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海の中ではどんな作業が行われているのだろう。

よし、私も!!と気合いが入ったのですが、

船のエンジンを切ると、予想していた以上の波と揺れが・・・・・。

 

これはまずい!

揺れて酔ってしまう前に海に入らなければ!!!

そう思って強行しようとすると、

単なるダイバーの私はBCジャケットがなければ不安なのに、

その装備を忘れていることに気づき!!あきじゃびよ~。

 

ええい、仕方あるまいとBCジャケットの代わりに

ライフジャケットをとりあえず身に付けドボン。

まずは海面から様子を覗いてみようと思ったのでした。

 

 

 

ところが、うねる海に思うように自分の身体が操れず、

(しかも浮力の調整がつかないライフジャケット!!)

気がついてみると、ずいぶんと流されていました。

泳ごうにも、波とうねりが強い!!!

 

うう、水深7メートル位での作業場がだんだん遠のいて行ってしまう。

必死で泳いでも、波に逆らっていたので前に進まず、

船長さんも見るに見かねて「一旦上がれ」の合図を送ってきました。

・・・なんと、あえなく、断念。

エアを送るチューブを手繰り寄せ、船に戻りました。

海面から撮った私の写真はこんな感じ。

モズクの現場かどうかもわからない情けないものでした。

 

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ちなみに、エアを送るチューブについてですが、

海底での作業は時間を要するため、

モズク漁師さんたちは黄色いロープをレギュレーターのように口にくわえたり、

フーカといって鼻で息ができるマスクに送ったりして

海底でのエアを確保しています。

ダイビングのようなボンベを背負っていたのでは

あっという間にエア切れになるからです。

 

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私が海面でアワアワしている間に、作業はどんどん進んでいきます。

 

(*何のレポートかわからなくなってしまってすみません、汗)

 

 

すると、さすがは勝連漁協の海人!!

私たちを乗せてくれた船の船長が見るに見かねて、

なんと、重り15キロを身体に巻きつけ、

もちろんBCなんて付けずにスルリとカメラ片手に海の中へ・・・。

 

トン!と7メートルの海底に着地すると

ムーンウォークのように歩いて。

作業の様子を撮影してくれました。

 

その様子がこちらです。

 

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最初の苗床は、ロープを数枚重ねて設置します。

 

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あ、宮城さん発見!!

ただ、お父さんか息子さんかは区別がつかず・・・。

命綱でもある、エアの黄色いホースが確認できます。

 

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3~4時間程、海に潜ったままこの作業を続けます。

 

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この苗床を海底に設置する様子は、野菜の苗を畑に植えるのと全く同じ作業です。

だから、モズクは「養殖」というより

「栽培」といったほうがしっくりくるのです。

 

このあと、ゆっくりじっくり、

モズクは海という畑で育っていきます。

 

 

最後に、今回、私たちを乗せてくれた船長・宮城 淳次さんをご紹介!

密着している宮城さんとはたまたまの同姓。

沖縄ではよくあることです(笑)。

 

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さて次回は、

苗床を出して空になった水槽のその後をお届けします。

 

空っぽになった水槽はこのあと果たしてどうなるのでしょうか・・・。

 

 

お楽しみに!!

 

 

(次回掲載は、12月11日(金)の予定です)

 

 取材:伊藤 麻由子

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本場・沖縄県で、オキナワモズクやフコイダンの生産と研究開発に積極的に取り組むサウスプロダクトが、その魅力や特性を科学的にわかりやすくご紹介。
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