はいさい!皆様!!
ちゃ~がんじゅ~ですか(お元気ですか)?
今年の沖縄は暖冬と予想されていますが、
12月を前にようやく少し冬らしい日も訪れるようになりました。
沖縄は冬でも、気温が10℃を切ることは滅多にないのですが、
ただ北風が強く冷たいため
体感温度が低くなり寒さを強く感じるようになります。
そして、海に出るとさらにその風を強く感じ、
寒さが増すのです。
さぁ、そんな沖縄の冬の日も、
もずくの漁師さんは寒さを押して海に潜っていることでしょう!
勝連漁業協同組合に所属する海人(漁師)の宮城伸一さんに密着しての第3弾!
今回は、いよいよ種付けしたロープを海に入れる様子をお届けしましょう。
(*前回までの様子はこちらから。)
たまたま、密着で海に出た日は、曇り空で海も荒れ気味。
海に潜る気マンマンで水中カメラも用意していただいたのですが、
果たして・・・。
勝連漁港を後にして、船を進めること約20分。
津堅島沖のもずくの苗床の設置場所にやってきました。
海人の宮城親子は既に海の中。
船が無人となってプカプカと浮いていました。
海の中ではどんな作業が行われているのだろう。
よし、私も!!と気合いが入ったのですが、
船のエンジンを切ると、予想していた以上の波と揺れが・・・・・。
これはまずい!
揺れて酔ってしまう前に海に入らなければ!!!
そう思って強行しようとすると、
単なるダイバーの私はBCジャケットがなければ不安なのに、
その装備を忘れていることに気づき!!あきじゃびよ~。
ええい、仕方あるまいとBCジャケットの代わりに
ライフジャケットをとりあえず身に付けドボン。
まずは海面から様子を覗いてみようと思ったのでした。
ところが、うねる海に思うように自分の身体が操れず、
(しかも浮力の調整がつかないライフジャケット!!)
気がついてみると、ずいぶんと流されていました。
泳ごうにも、波とうねりが強い!!!
うう、水深7メートル位での作業場がだんだん遠のいて行ってしまう。
必死で泳いでも、波に逆らっていたので前に進まず、
船長さんも見るに見かねて「一旦上がれ」の合図を送ってきました。
・・・なんと、あえなく、断念。
エアを送るチューブを手繰り寄せ、船に戻りました。
海面から撮った私の写真はこんな感じ。
モズクの現場かどうかもわからない情けないものでした。
ちなみに、エアを送るチューブについてですが、
海底での作業は時間を要するため、
モズク漁師さんたちは黄色いロープをレギュレーターのように口にくわえたり、
フーカといって鼻で息ができるマスクに送ったりして
海底でのエアを確保しています。
ダイビングのようなボンベを背負っていたのでは
あっという間にエア切れになるからです。
私が海面でアワアワしている間に、作業はどんどん進んでいきます。
(*何のレポートかわからなくなってしまってすみません、汗)
すると、さすがは勝連漁協の海人!!
私たちを乗せてくれた船の船長が見るに見かねて、
なんと、重り15キロを身体に巻きつけ、
もちろんBCなんて付けずにスルリとカメラ片手に海の中へ・・・。
トン!と7メートルの海底に着地すると
ムーンウォークのように歩いて。
作業の様子を撮影してくれました。
その様子がこちらです。
最初の苗床は、ロープを数枚重ねて設置します。
あ、宮城さん発見!!
ただ、お父さんか息子さんかは区別がつかず・・・。
命綱でもある、エアの黄色いホースが確認できます。
3~4時間程、海に潜ったままこの作業を続けます。
この苗床を海底に設置する様子は、野菜の苗を畑に植えるのと全く同じ作業です。
だから、モズクは「養殖」というより
「栽培」といったほうがしっくりくるのです。
このあと、ゆっくりじっくり、
モズクは海という畑で育っていきます。
最後に、今回、私たちを乗せてくれた船長・宮城 淳次さんをご紹介!
密着している宮城さんとはたまたまの同姓。
沖縄ではよくあることです(笑)。
さて次回は、
苗床を出して空になった水槽のその後をお届けします。
空っぽになった水槽はこのあと果たしてどうなるのでしょうか・・・。
お楽しみに!!
(次回掲載は、12月11日(金)の予定です)
取材:伊藤 麻由子