与那城小学校で〈もずくの出張授業〉

モズクのお話

はいさい!皆様!!

ちゃ~がんじゅ~ですか(お元気ですか)?

 

さて、今回はもずく海人さんたちによる、

与那城小学校での〈もずく出張授業〉の様子をご紹介します。

 

講師として学校に出向いたのは

沖縄本島の東海岸に突き出す勝連にある勝連漁業協同組合の参事・玉城謙栄さんと

もずく海人である宮城伸一さん、

そのもずくを使っていろいろな加工品をつくっている

手作り加工所あやかりんの代表・秋広洋子さんの3名。

勝連漁協では地域の子供たちに、

地元の産業であるもずくについていろいろと知ってもらおうと

さまざまな活動をしていますが、

こうして出張授業に行くのものそのひとつ。

 

5年3組天願学先生が担任の社会科の授業にお邪魔しました。

 

写真㈰

 

 

学校側はこの日のために事前学習に取り組み、

それぞれが疑問に思うこと、知りたいことなどをまとめていました。

それゆえ、質問が活発。

 

3人がそれぞれの立場で説明をしていきました。

 

 

◆質問「もずくの網は海のどんなところに設置されているのですか?」

 

玉城「海のキレイなところでないと育たないので、津堅島の沖合いの無人島のまわりなどに設置しています。光合成をして成長するので太陽の光が届く水深5m位の場所です。」

 

 

◆質問「収穫したもずくはどこに行くんですか?」

 

玉城「組合で塩漬けにして、その大半を県外へ出しています。県内ではもずくからとれるフコイダンなどのサプリメントを作る会社(サウスプロダクト)などに、卸しています。うるま市は沖縄県全体からみると、その半分の量を出荷しています。」

 

 

写真㈪

 

◆質問「どんな思いでもずくの加工しているのですか?」

 

秋広「食べる人のことを考えながら手作りにこだわって作っています。儲けるだけではダメ。地元で活用できることに喜びをを感じながら、いつも朝6時から作ってます。」

 

◆質問「もずくを育てる時の工夫や悩みは?」

 

宮城「自然が相手なので、天気の影響が大きいこと。台風が来ると網が切れるし

困ることが多いけれど、でも、それは自然次第。今日できることは今日やらないと、自然は待ってくれません。

それと、オニダルマやオコゼ、ミノカサゴなど海の中には毒のある生き物がいろいろいるので困るのですが、でも、海は彼らの棲家。だから文句を言うのは筋違いだと思っています。」

 

 

写真㈬

 

子供たちからは次々と質問が上がってきました。

地元の産業の中に日本一を誇るものがあるということは

とても素晴らしいこと。

子供たちにとって胸を張って地元を愛するひとつのきっかけとなりました。

 

そして、さらに子供たちからこんな提案がありました。

 

①これまであまり耳馴染みのなかった「フコイダン」というキーワードを調べること。

 ②玉城さんの話から、昔は足の踏み場もないくらい天然のもずくがそこら中にあったのに、どうして今はないのか?どんなふうに海が汚されてきたのか?
海の推移を調べること。

③もずくを今後もっともっと売っていく方法や商品開発のアイデアを考えよう!

 

写真㈫

 

 

 

最後に玉城参事から子供たちへ。

 

「おきなわもずくが日本一だということはわかったと思いますが、そのもずくの地元・沖縄ではどうしてもずくがあまり食べられていないのか。

たくさん食べてもらうために明日の朝ごはんのお味噌汁に、もずくを入れてもらいましょう!まずは地元のみんなからです。」

 

 

みなさんももずく、たくさん食べましょうね!

 

 

 

さて、次回は「もずくの不思議」についてお届けします。

お楽しみに!!

 

(次回掲載は、10月16日(金)の予定です)

 

取材・撮影 伊藤麻由子

イメージテキスト

本場・沖縄県で、オキナワモズクやフコイダンの生産と研究開発に積極的に取り組むサウスプロダクトが、その魅力や特性を科学的にわかりやすくご紹介。
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