弊社では小腸から吸収されたフコイダンが
からだの中でどのような作用を示すのか調べています。
リポ蛋白質リパーゼは血液中の中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解します。
分解してできた脂肪酸はエネルギー源として使われます。
フコイダンは血中の中性脂肪を減らす作用があることから、
リポ蛋白質リパーゼに何らかの働きをもつと予想しました。
そこで、11名の男性にフコイダン3gを飲んでもらい、
その後、血液中のリポ蛋白質リパーゼ濃度を測定しました。
その結果、ほぼ全員にリポ蛋白質リパーゼの増加が認められました。
血液中のリポ蛋白質リパーゼの濃度を上げる成分として、ヘパリンが明らかになっています。
ヘパリンはフコイダン同様に硫酸基をもつ多糖体です。
そのため、
同じ働きで血液中のリポ蛋白質リパーゼの濃度を上げると考えられますが
ヘパリンはとても短い時間で作用しますが
フコイダンはゆっくりと作用します。
リポ蛋白質リパーゼが減ると
悪玉コレステロールが増えて動脈硬化を起こす原因にもなります。
健康診断で中性脂肪が多いと診断されるヒトが多いと思いますが、
中性脂肪を下げるために、運動とともにモズクを食べることも有効な方法のようです。
本研究は、12月3日熊本市で開催された「第56回 日本臨床化学会」で報告いたしました。